自分が働いていた場所が潰れる。この経験、僕は初めてでした。

僕がライターとして勤めていたパチマガ・スロマガ。正確に言うと業務委託なので正社員ではなかったんですけど、その雑誌が休刊になりました。会社としてはWeb事業なんかも残っているので正式には休刊という言い方なんですが、僕の認識としては、もう潰れた、廃業というくらいの感じでいいんじゃないかなと思っています。在籍している人からしたら不快かもしれないですけど、これが僕の正直な認識です。

考えてみたら、僕はアルバイトしかしたことがなくて、働いた場所はセブンイレブン、ローソン、サークルK、牛角、上京した頃の居酒屋。全部、今もある企業なんですよ。自分が関わった場所がなくなるというのは、それが初めてだった。だからこそ、この経験は動画にして残そうと思いました。

僕は2021年のこの時点から数えて5年前、2016年のちょうど同じくらいの時期に辞めています。辞めたあと、会社はどんどん縮小して、リストラも行われていたみたいです。廃刊のあと、辞めた人たちが集まって当時を話す動画を見たんですけど、そこで知った内情は結構悲惨でした。僕がいた頃に編集長・部長クラスだった人たちですら、クビになっている。何十年も勤めた人が、最後はあっさり切られる。部長クラスだった人がタクシー運転手を兼業しながら生活しているという話もありました。役職が上の人たちでも、長年会社に奉仕してきた人でも、そうなるんです。

その動画を見て僕が一番思ったのは、真面目な人ほど損をする世の中になってきてるんだな、ということでした。

ブラックな環境でも、給料が安くても、長年続けてきた人たちが、最後に一番損をする形になっている。僕はあまり真面目ではないので、「自分が辞めたら周りが大変になる」というのを気にしないように意識しています。高校生の頃は、自分が休んだら他の人のシフトに負担がかかるからと休めないタイプでした。でも今は違います。自分を最優先にする。辛くても辞められないという人は多いと思うんですけど、僕はそういう風にはしないようにしています。

正直に言うと、「早めに辞めてよかったな」とは実際思っています。本当に見切ってよかったなと。ただ「潰れてざまあみろ」みたいな気持ちはないです。あの場所で辞めた理由を語っていた人たちを見ると、給料よりも「自分のやりたいことができない」「したくないことをやらされる」で辞めている人が多かった。仕事を辞める本当の理由って、大体そこなんですよね。

だから僕が言えることはこれです。生涯面倒を見てくれる会社なんて、もうどこにもない。大手企業でも普通にリストラをするし、何十年勤めた会社でも急にクビになる状況はあるわけです。雇われというのはそういうリスクを常に抱えている。だったら、やりたくないことで稼いでいて少しでも疑問があるなら、どんどん転職でも何でもしていい。お世話になった人がいる、義理がある。そう言っても、最後に会社はあなたを守ってくれません。一度きりの人生なんだから、自分の人生を大事にしたほうがいい。

僕と同じくらいの歳のパチスロライターでも、仕事がなくなってしまった人がいます。長年やっていても有名にも売れもせず、なあなあで続けて何も変わっていない。客観的に見て、大きな変化は、疑問を持った時に辞めたり動いたりしないと得られないんだなと、すごく感じました。周りの目を気にして、辞めたいのに続けていると、船が沈む時に一番ひどい仕打ちを受ける側になる。逆に自分に素直に生きる人のほうが、今はすごく自由になれる時代です。

僕がもしあのまま辞めずに続けていたら、きっと明るい未来にはなっていなかったと思います。結果的に、僕は辞めてよかった。

記事内Q&A

Q. 辞めたいけど、お世話になった人に悪くて動けません。
A. 気持ちは分かりますが、結論、義理は最後にあなたを守ってくれません。編集長クラスで長年尽くした人ですら切られるのを僕は見ました。恩は別の形で返せばいい。人生の選択を義理で決めるのはやめたほうがいいです。

Q. 「真面目な人ほど損をする」ってひどくないですか?
A. ひどいですけど、僕が実際に見た現実です。ブラックでも耐えて続けた人が最後に一番損をしていた。真面目さ自体は武器ですが、向ける先を間違えると搾取されるだけなんですよ。会社ではなく自分の人生に真面目になるべきです。

Q. 辞めるタイミングはどう見極めれば?
A. やりたくないことで稼いでいて、少しでも疑問を持った時です。給料より「したいことができない」が本当の辞め時のサイン。僕は疑問を持ったらすぐ辞めていいと本気で思っています。無理して続けてもいい人生にはならないです。