僕がパチンコ・パチスロを打ち始めたのは18歳です。理由は、周りのみんなが打ってたから。本当にそれだけです。ただその裏側には、中学のいじめと、認められたいという気持ちがずっとありました。今日はその第1章の話をします。

この記事の要約

  • 中3の終わり頃からいじめで無視されるようになり、遊ぶ相手がいなくなった
  • 同じ学年の誰も行かない、離れた高校を一人で選んだ
  • 昔の友達と再会して、話を合わせたくてパチンコ・パチスロを一緒に始めた
  • 地元にマルハンがグランドオープンして、北斗の拳で万枚。ブランド物を買った
  • 勝ったお金は、期待値を知らないまま質の悪い台に吸われて消えた
  • 就職ではなく俳優を目指して東京へ。根っこにあったのは「認められたい」

中学で無視されるようになった

僕は中学の初めの頃まではすごく楽しく遊んでたんですけど、中3の終わりぐらいから急に暗い生活になりました。いじめられてる自覚はなかったんですよ。ただ、みんなが僕の話を聞いてくれない。無視される。遊ぶ人がいない。自分の中で結構重要だった「遊ぶ」ということが、できなくなったんです。

それからは自分の部屋で昔のゲームをやったり、映画を見たりする毎日でした。あそこは僕の人生の分岐点でしたね。高校は、みんなと同じところに行きたくなくて、同じ学年の誰も行かない、10キロぐらい離れた方向の高校を一人で選びました。当然、知り合いはゼロです。

「話を合わせたい」から始まったパチスロ

そんな中で、昔の幼馴染の友達とまた遊ぶようになりました。そのみんながやっていたのが、パチンコとパチスロだったんです。

18歳になって、法的にOKな年齢になってから、僕も一緒に打ち始めました。一緒に遊びたいし、話も合わせたい。きっかけは本当にそれだけで、目的も価値観もない、完全に受け身の状態です。そして店に行くと、まあ負けるんですよね。リーチ目もリール制御も全然分かってないから、面白さも分からない。数ヶ月で貧乏になりました。

マルハンのグランドオープンで万枚

流れが変わったのは、地元の静岡・富士市にマルハンがグランドオープンした時期です。北斗の拳を打ったら、万枚が出たんですよ。

今までの負け分を取り返した嬉しさで、18歳の僕はグッチの財布を買って、ドルガバのベルトを買いました。パチンコ・パチスロで収支がマイナスなのがすごく嫌だったので、それがプラスに変わったのが本当に嬉しかったんです。周りの友達もその時期は調子が良くて、勝てる台に座れることが続いて、お金が増えていきました。

勝ったお金は、無知に吸われて消えた

でも、そこからが定番の転落です。できたお金で、今度は打ったことのない台を打ち出すんですよ。鬼浜爆走紅蓮隊を浅いゲーム数から打ったり、番長も質の悪いところから打ったり、ウルトラマン倶楽部でめちゃくちゃハマったり、設定も入っていない鬼武者3を打ったり。今考えれば負けて当然なんですよね。

パチンコやスロットで勝つには設定とか期待値が大事なんですけど、当時はそれを誰も教えてくれない。「イベントに行ったら勝てる」「北斗の拳がいいよ」みたいな曖昧な情報でやってたら、お金はどんどん減っていきます。お金がなくなって友達に借金を頼んで、バイト代が入ったら返して、また借りて。あの貸し借りの面倒くささは今でも覚えてますね。

就職じゃなくて、俳優

その後また地元の店の状況が良くなって勝てるようになり、まとまったお金ができた頃、進路の話になります。みんなが就職や大学に行く中で、僕が選んだのは俳優でした。

理由は簡単で、認められたかったんです。中学の時に認められなかった経験が根っこにあって。当時はジュノンボーイとか、一般人がスターになるオーディション番組がめちゃくちゃ流行ってたんですよ。それを見て「俺もなれるんじゃない」と思った。野球をやってた頃も、自分ではプロになれると思ってたのに全然認められなかった。自分はすごい人間のはずなのに認められていない、それを一番手っ取り早く証明できるのが俳優だと思ったんです。

それで東京の俳優の専門学校に行くと決めました。ここで一つ言っておきたいのは、親が「就職しろ」と言わずに自由にさせてくれたことです。もし反対されてお金も出してもらえなかったら、僕に一人で東京に出る力があったかというと、違った気がします。やりたいことを自由にやらせてくれたことは、この後の僕の人生にすごく関わってきたと思いますね。

パチスロで舞い上がった18歳が、就職ではなく俳優を目指して東京に出る。僕の物語はここから始まります。

記事内Q&A

Q. 周りに流されて始めたのに、よくプロになれましたね?
A. 入口は受け身でいいんですよ。僕も「友達と話を合わせたい」だけでした。差がつくのはその後で、期待値という基準を知って、勝ちに対する行動を選び続けられるかどうか。入口の動機は関係ないです。

Q. 初心者が最初に負けるのはなぜ?
A. 判断基準がないからです。僕も「イベントなら勝てる」「この機種がいい」という曖昧な情報で、質の悪い台を打ち続けてお金を溶かしました。設定と期待値を知らないうちは、勝っても偶然、負けるのは必然なんですよ。

Q. いじめの経験って今につながってますか?
A. つながってると思います。認められたいという気持ちが、俳優を目指す原動力になって、東京に出るきっかけになった。あの分岐点がなかったら、僕は地元で普通に就職してたかもしれないですね。